ネットワーク中立性の解釈
ネットワーク中立性とは
ネットワーク中立性(network neutrality)とは、ユーザー、コンテンツ、サイト、プラットフォーム、アプリケーション、接続している装置、通信モードによって差別あるいは区別することなく、インターネットサービスプロバイダや政府がインターネット上の全てのデータを平等に扱うべきだとする考え方である。
・・・難しいですね。
実際、この言葉にはいろいろな捉え方があり、人と議論をする際にはまずお互いの立ち位置を確認するところから始めないと議論が無駄になってしまうことが多々あります。
- 平等って何?
- どんな条件があろうと全ての人に一律の内容でサービスを提供することが平等?
- お金を多く払った人に良いサービスを提供して、お金を払わない人には普通のサービスを提供することは平等?不平等?・・・
みたいな感じです。難しいですね。
この課題は、アメリカ・EU・日本の3軸を中心とした世界中において統一的な見解は得られていません。インターネット/ICT領域のの大きな課題として残っています。
ネットワーク中立性の私なりの解釈
そんな中ではありますが、私なりの解釈としてようやく一つの整理にたどり着きました。それは以下です。
- 人よりお金を多く払った場合には、
- そのほかの人への標準的なサービスに悪い影響を出さない範囲で、
- そのほかの人より良いサービスを提供することは、平等。
2.がポイントです。お金を多く払った人がいても、その人により良いサービスを提供するためにそのほかの人向けのサービスに悪い影響を出す場合はそれは不平等です。
同様の考え方として、とある人がネットワーク上で悪いことをしても、そのほかの人への標準的なサービス提供に悪影響を与えていないのであれば、悪いことをした人への何らかのサービス制限を行うことはNGです。
「標準的な」は、例えばスループットなどが挙げられますが、「標準的な」サービスは時代やその国の状況などにより変わってくると思うので、コレが標準的という基準はありません。「みんなが標準的と感じられること」が大きな基準となるのでしょう。